三省堂書店の店舗からスタートして、セブンネットショッピングの立ち上げやイオンのネットスーパーなどを立ち上げてきましたが、後半はずっと戦略の仕事をやっていました。今の会社でも『 デジタルで何かやらなきゃいけないけれど、何をしたらいいか分からない 』という相談や『 アプリや EC で何かやりたい 』 という相談をきっかけに、中期経営計画のような経営側の支援までさせていただくことが多いですね
そうですね。業務はもちろん、どのくらいのシステム投資がいるのかなど、ビジネスとして収益上げていく上で必要なことを一緒に整理していきます。そして最後にきちんと詰めるのが顧客の話ですね
買い物の流れを整理すると『 情報接点 』と 『 購入接点 』という2つトリガーが存在すると思います。例えばお店って、商品を見て、説明を聞いて、よければ購入するという、同じ場所に情報の接点も購入の接点もあります。EC もそうですよね。サイト内に情報を充実させて買ってもらうという。ところが今は SNS で情報を得て、購入はお店や EC という具合に分離してきています。情報として見ているときの気持ちと購入するときの気持ちは別だと思うので、この情報接点と購入接点を分けて考える必要があります。
ところがオムニチャネルというと企業にとってのチャネル論になってしまいがちで、会員になってもらいたい、アプリを落としてもらいたい、使い続けてもらいたい、購入してもらいたいという、企業側の都合を押し付けがちです。そうではなくて、お客様にとって情報接点はどこが便利で、購入接点はどこが便利なのか、タイミングに応じた距離感など、ちゃんと考える必要があると思います
そうですね。EC での購入については経産省レポートで半分強がスマホと言われていますが、情報を見ているという観点ではもっと多く、8割〜9割くらいにはなりそうなイメージを持っています。
その中で企業はアプリという導線を確保したいものの利用頻度の低いアプリは、スマホの中に維持されることはありません。じゃあスマホの中で利用頻度が高く利用されているものは SNS だと思うのですがプッシュができない。じゃあ利用頻度が高く、プッシュもできるのは LINE になるので、情報接点において LINE公式アカウントはとても重要だと思います
そうですよね。ID 連携してまでその企業の情報が欲しいというユーザーのイメージがつきませんよね。それこそ企業都合で 『 いやいや、ID 連携するでしょう 』 って、社内でもまことしやかに言われるけれど、いざ自分がお客さんになったときには LINE で ID 連携しているアカウントなんてほぼないという。
そこまでするならアプリを落とすと思いますし、LINE ってお客様にとっては情報接点なので、もっと軽いところで使われてるって考える方が自然ですよね
確かにないですね。私もワズアップ!を知るまでは、LINE のセグメント配信には ID 連携が必要だと思っていました
LINE に購入接点のような ID 連携を無理に求めるのではなく、お客様にとって LINE は完全に情報接点であるという事実を認識して、ライトな登録でお客様が望む情報をお届けする。そこから購入接点となる店舗や EC に来ていただくというのが自然ですよね
しかもそれが企業目線における最上を求めているだけで、お客様視点における最上の体験設計になっていないのが問題ですよね
確かに。今まで PV や離脱率という数値から漠然と推測するしかなかったお客様、とくにライト層のお客様だと思うのですが、そこがリクエスト数という形で可視化されますよね。
今までの体験では、店舗に取り置きをお願いすると買わなきゃいけないプレッシャーが強いので、声をかけないというお客様の方が多かったと思います。一方、EC で再入荷リクエストしても、現物を見て買うことができないという不安がある。この双方のデメリットを解消していますよね。しかも入荷お知らせを受け取るだけのために会員登録や ID 連携なんかしたくないわけで
しかもそういうお客様が大多数を占めますからね。リクエストの際に会員登録してください、ID 連携してくださいってなったら離脱してしまい、このような成果にはならないでしょうね。
この店舗入荷お知らせの仕組みって、配信が届いても買わなくてもいいし、なんだったらお店に行かなくてもいい、というお客様の選択の幅が大きいですよね。これが店員さんに取り置きをお願いしてしまうと、半強制的にお店にいかなければならないし、行ったらなんとなく買わないといけないという気持ちにもなる。だからお願いするのに尻込みしてしましますよね。
こういうライトな人に軽く使ってもらうにはアプリやメールに比べて LINE は最適だと思うし、その層に向けた施策って広告とかクーポンくらいしかできていないことが多いので、もっと広く活用されるべきですよね
はい、情報接点においては 『 お客さまにとって いかに軽く 』ですよね
まさにそれが冒頭でお話しした、情報接点と購入接点の切り分けができている状態ですよね。個人情報を取りたいという気持ちは分からなくもないけど、個人情報をとるべき購入接点は他にあるわけで。どんな場面でも個人情報を取らなきゃ売上につながらないというのは、たんなる思い込みだし、短期的売上を求めるあまり、継続して利用してくれるかもしれない顧客を排除してしまう時点でマーケティングですらないですよね。
さっきの PAL さんの例では洋服でしたけど、この機能は EC だけでなく店頭でも簡単にリクエスト登録できるので、スーパーだとアーモンドミルクが品切れするので、アーモンドミルクのコーナーにリクエスト登録できるポップを用意しておけば、LINE で入荷連絡を配信できますよね。スーパーは当然、周辺に住んでいるお客さまの利用が多いので『 今日は売り切れなので登録だけしておいて、通知きたら寄ろうかな 』というライトな感覚で便利使いされると思います。
何回か利用しているうちに、じゃネットスーパーの登録もするか、ということにつながるかもしれない。そのうち、ワズアップ!でリクエストを5回した人はネットスーパーをよく使っている、というような因果関係が生まれてくることもあると思います。
これはスーパーの例えですけど、いろんな業種で使えるのがワズアップ!なんですよね。アパレルやスーパーはもちろん、中古車、物件、人材など、会員登録や ID 連携のような面倒なことをせずとも簡単にリクエストして新着情報や入荷情報を受け取りたいという業界はいっぱいあるはずですよね
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